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やっぱり今日はサボってよかった

別の町──童実野町だ──から来た女性に会えたし

でも、なぜか胸騒ぎがする……
暗殺されそうとかそういうのじゃなくて…もっと、こう…変な感じ

私はこの胸騒ぎの正体を知ったとき、今日という日はよかったと言えるのだろうか


ってどんなデッキ使うんだ?」


今まで無言だった私達に終止符を打ったのはさっきまで沈んでいたはずのだった

元々必要以上に話すことの無い私に人見知りの──少しの時間一緒にいただだけでもわかるほど──この二人に会話をさせるのは無理の話だ

ある意味ではがいたことは良かったのかも知れない


「あー、まあ…普通のデッキだよ。聞いても面白くないと思うよ」

「ふーん?デッキ作りの参考にしようかと思ったんだけどなー」

「ああ、デッキ構成のこととかなら相談のれると思うよ。役に立つかわからないけど……ところで、さんたちの髪の色とかって元々?」

「…元々よ。目立つでしょ?」


いきなり話を変えられて驚いた。その話になるとは思わなかったから

そう、この髪の色と瞳は目印であり的なのだ

私はボスを守るための的

はピューマのボスである目印


「目立つ……うん、確かにそうだけど、凄く綺麗だと思うなあ。私は普通の黒髪だからちょっと羨ましいよ」

「そう、かしら……?」

「赤っていい色だしね。さんに良く似合ってる……」

「おおっ!やっぱクリスマスだからだ!いつもより多いっ!」


私ととの会話を強制終了したのはの歓声
目的地に着いたらしくが子供のように──といってもまだ子供だが──目をキラキラさせ、燥いでいた
流石にそれをみたら黙らせることがでかなくてうっすらと笑みをこぼすしか無かった

も私もまだ子供なのだ。殺し屋であるとか関係無い


さん、やっぱり並盛にもデュエルディスクとかって置いてあるの?」


その言葉を聞いた途端ピシャリとその空間が音をたてた

いつの間にかはデュエルモンスターズを求めて自分達から離れている…逃げたな

デュエルディスク……確か童実野町にある海馬コーポレイションが作ったデュエルモンスターズを実体化──といってもビジョンなので映像だが──できるおもちゃのことだ

今やデュエルディスクを取り扱わない街は余程の田舎ぐらいだろう…この並盛は海馬コーポレイションがある童実野町からそこまで遠くない。確かに疑問に思うだろう…しかし、この町には暗黙のルールがある

─────雲雀恭弥の前で群れるな……

あんなものを町の至るところでやりはじめたら風紀委員が一人残らず奪い取るだろう
下手したらソリットビジョンシステムで実体化したモンスターをみたらそのモンスターと戦いそうだ───恭弥ならやりかねない

しかし、それをどう説明すれば良い
私と同い年の男子がこの街の秩序だと?…ダメだ


「並盛には置いてないわ…きっと」

「きっと?」

「並盛は他の町と違って町のみんなが恐れる人物がいるのよ…」

「お、恐れる人……?」

「そう。まぁこの街にも決闘者はいない訳が無いから一般には出回らないだけだと思うけどね」


嘘は言ってない。恭弥のことを言わなかっただけ
それよりも……念のため教えておいた方が良いのだろうか


「それと…」

「ねーちゃん」

「……なに?」

「!?くん……す、凄い量だね」


デュエルモンスターズのパックを大量に持っては私の前にいた
その量には驚いていたけど日常茶飯事なので見なかったことにしておく
幼い頃から殺しという仕事をしてたのでお金は私もも有り余るほど持ってるからだ

そして、話を遮られたがまた後でいいだろうと自己完結し、ふと回りの気配を探る……ツナが近くにいるらしい
あぁ、だからか…


「ツナがいるみたいだ…ランボ達と一緒に」

「…そうみたいね。で、会いたければ会って来れば?」


買っておいてあげるからと少し呆れたように言えばは後2パック減らすと言ってカゴの中から2パック取ってカゴを私にパックをに渡した


「俺の直感で選んだ2パックだからきっと良いのが入ってるぜ!」

「え?あ、ありがとう」


そして、よろしくっと私に手を振り別の店に入っていったツナ達を追っていった


「全く……さんはそれ買うの?」

「え?ん、まあ……くんが選んでくれたし、折角だからね」

「…無理して買わなくて大丈夫よ?」


私には適当に選んだとしか思えないパック
こんなに買うならボックスで買えば良いのにと思ったが、こういうのは選ぶから良いって前にに言われた記憶がある…


「ううん。丁度デッキ改良しようかと思ってたんだ」

「…そう?」


うん。と頷くに一瞬笑みを浮かべレジへ向かう
カゴに入ってるパックの量に店員は一瞬顔を引き攣らせたが見なかったことにしておく

そして気付く。たちの気配が近づいているのを…まだ遠いいが


「あ、さん。それで、さっき言いかけてたのは?」

「あ…多分大丈夫だとおも……」

「あっ!見つけたもんね!」


タッチと口でいいながら私の足にくっついたのはランボ
なにも喋らなければ可愛いのに…今はうざい
といいランボといいつくづく人の邪魔をしてくれる

を見れば苦笑いをしてるのが見える


が鬼ー」

「☆#*※(ランボだめっ!)」

「だめだよ。ランボ」


鬼ごっこやるーといって私を鬼にしたランボは逃げようとするがフゥ太イーピンが止めている


「ヤダもんねー!おれっち鬼ごっこやりたい!……くぴゃっ!」

「「「「あ」」」


その言葉が聞こえた瞬間ランボの頭を鷲巣かみにする
ランボが一瞬青ざめた気がするが気にしない
だって悪いのはランボだものね


「場所を弁えなさい。わかった?……それよりツナおはよう」


ニコリと笑顔でランボに言えばランボは涙を流しながら必死に首を縦に振る
…失礼ねそんな怖くないわよ
そんなランボにたまたま入っていた飴玉を渡し、ツナに声をかける
ツナはバッチリ、ランボを鷲巣かみにしたのをみたらしく苦笑いを浮かべながら挨拶をする


「…先輩。その人は?」

「あぁ…童実野町から来たさんよ」

「は、初めまして!さ、沢田綱吉です!」

「僕フゥ太!」

「は、初めまして……えっと、沢田くん、にフゥ太くん?」

「ツナでいいですよ!みんなそう呼んでますし」


ニコリと無邪気に笑うツナをみて私はに近づき一発殴りを入れる
本日4度目の拳骨に涙目を浮かべる


「いって!」

「…買い過ぎ」

「ご、ごめんなさい」

先輩…それぐらいにしたらどうですか?」

「それもそうね…ツナ達は何故ここへ?」


達はいつの間にか話を終わらせたらしくツナが私を止める。まぁ、それもそうね人様の前でみっともない
因みにツナ達は奈々さんのクリスマスプレゼントを買いに来たそうで
ツナ持ちなんだろうな…なんて思っていたら自分も聞かれた


「……逃げてるだけよ」


小さく呟いた言葉だったのだが回りは聞こえてたらしくツナは苦笑し、は首を傾げる
子供達は何故かと一緒にいる


さん、今言えそうだから言うわ…」


ふと、今なら言えるのではないかと思った
ツナは口を挟むことが無い
だって、身を持って体験してるものだから


「?」

「もし、別れてしまったら…学ランを来た奴らには気をつけて」

「学、ラン……?」

「えぇ…ついでに、学ランを来てる奴らは一人以外リーゼントだからわかると思うわ」


そう、一人以外
恭弥に話し掛けたら命はなさそうだけど
まぁ、普通は声かけないか


「じゃ、じゃあオレはこれで…ランボ!イーピン!フゥ太行くぞ」

「「「うん」」」


こうして4人は楽しそうに別の店に入っていった


「さて、次の店いくぞ!」

「そうね」


やっぱり人を纏めるのはの方が適任……だからは“大空”なのかもしれない


「ねーちゃん?」

「っ……なに?」


いつの間にかは私の数歩先にいて後ろを振り向いて寂しそうな顔を私にむけていた


が困ってる…行こう」

「そうね…ごめんなさい」

「別に」


そのあとの行動は早かった

そのあとは3人で仲良くクリスマスプレゼントを選んだり喫茶店でお茶したりとあっという間に時間が過ぎて行った

もうと会ってすぐらへんから感じていた胸騒ぎのことなど忘れていた


「あ、時間大丈夫?」

「時間?………………ああ!」


ただ今の時間は午後2時
ここから童実野町まで少しかかるし、クリスマスプレゼントを買ったと言うことは夜なにかあるのだろう…知らないが


「す、すっかり忘れてた!って言うか私、その……道、わからなくて……」


やっぱり迷子でここまで来たらしい
でも、隣町の黒曜じゃなくて良かったあっちは治安が悪いから……あぁ、凪に会いたくなってきた。後で行くか


「駅までなら送って行けるけど?」

「…あ!そうだ。って携帯持ってないのか?」

「は、はは………家に、あるね」

「じゃあ連絡つかないのね…」


と、その時黒塗りの車が前を通り過ぎた
どうやらその車に乗ってる人物は私達の誰かに用があるらしく、私達のすぐ後ろに車を止め一人の少年が車から降りてこちらに向かって来る


ー!迎えに来たぜい!」

「モクバくん!?よ、よくここだってわかったね」

「まーな!………で、こいつらは?」


その少年の名前はモクバと言うらしい
その少年はどうしてわかったかと聞けば曖昧に答えてた。なにかあるのだろう…調べる気はないけど

そして、は道に迷ってたことを助けてもらったんだとその少年に教えてた
別に助けたわけじゃないけど…


「俺、!」

「…姉のよ」

「オレはモクバって言うんだ!」

「ほんとモクバくんが来てくれて助かった……一時はどうなることかと」

「良かったわねさん」


と笑ったのは良いが遠くの方から来る気配に眉を寄せる
も気づいたらしくの隣から一歩前に出た
っていうより仕事はどうしたの?


「?……どうしたのさん?」

「あぁ…胸騒ぎの正体はこれか」

「早く帰った方が良いかもしれないな…」


とその時ガチャンっという金属と金属がぶつかり合う音が聞こえた
否、前方から飛んできたトンファーを銀扇で弾き飛ばしたのだ


「なに群れてるの?…それに見付けたよ

「え、え!?な、何今の!?」




と目で合図すればとモクバに車に乗るように指示した。今度遊びに行くからと一言付け加えて


「今の誰?」

「童実野町から来た人達」

「ふぅん…まぁいいや帰るよ」

「え?」


一瞬の隙をついて恭弥は私の手を掴み並中へと足を向けた






並中につくまでの間、恭弥は一言も何も言わず、無言で応接室のドアを開け中に入っていく
いつの間にか私をつかんだ手は離れていた。


「…


突然、聞こえた声に吃驚してその方向に体を向ければ、そこには何か小さめの箱を持った恭弥が…って紅い箱?


「………メリークリスマス」

「え?」


ポイっとまでは行かないが、軽く投げるようにその箱を私に渡す恭弥
そして、何も言わずに応接室のソファーに座り机に貯まった書類を片付け始めた
その後私は、恭弥に「何してるの?」と言われるまで固まったままだった。だって、あの恭弥がプレゼントをくれるなんて


「あ、ありがとう…恭弥」

「そんなことより、開けないの?それ」

「あ…」


恭弥の視線は自分があげたプレゼントに向いていた。…早く開けて欲しいみたいね。まぁ、中身が何か気になっているから良いけど。
そう思い、私はゆっくりと恭弥がくれた紅い箱のリボンと取っていく
スルリとほどけるリボンをそっと机に置き、箱を開ければ、そこには紅いピアスが一対入っていた
そのピアスは実は前々からずっと欲しかったもので、この前行ったときに無くて諦めたものだった


「気に入ってたんでしょ?それ」

「えぇ…私からも―――」


と鞄をあさり先ほど買った恭弥へのクリスマスプレゼントを渡そうと手を差し出すが、どたどたと聞こえる音にその手が一瞬止まった


「メリークリスマス!!」


その瞬間扉から入ってきたのはで、何故か二つの小さな箱を持っている。一つは真っ黒い箱。もう一つはその箱とは正反対の色をした白い箱…その箱の中に入っているかは分からないが、のことだ…何かあるのだろう


「ねーちゃんはこっちで恭弥兄はこっち」


はい。という声とともに渡されたのは白い箱。必然的に恭弥は黒い箱となる
その箱を恭弥からもらったプレゼントと同様にリボンを解いていけば中に入っていたのは黒と紫をイメージとしたストラップだった。
ふと、恭弥の方の箱を見れば、同デザインの色が白と赤ものだった


「なんか、渡すの最後になっちゃったわね…はい」

が恭弥に渡した少し大きめの箱の中には上質な素材でできた黒い万年筆だった
キャップの部分には金箔が貼られ、高級感を出していた


「…使わせてもらうよ」


と、一言言ったきり恭弥は何も言わず書類整理を始めた
そして、この応接室がクリスマスモードになるわけでもなく、私も恭弥と同様に最後の書類整理を始めた
え??アイツは恭弥に追い出されたよ





今日という日で言うと最高とまではいかないけど、今年のクリスマスとしては、最高のクリスマスだったかもしれない


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さん視点へ



〜あとがき〜
これでクリスマス企画の小説は終了です。
いかがだったでしょうか?原作キャラとの絡みが少ないのは申し訳ないです。


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