はナアを連れてオリバンダーの店を出て行った



───

──アイツ…無理矢理にかけた呪文解いた

───無理矢理だったの?あれ

──正確に言うと違うけどそうよ



次あったら懲らしめてやるわとはニヤリと笑い、やたら店の名前が長い本屋に入って行った



「確かこの辺に……」

?」

「………お久しぶりですね、叔母様…」

「そうね、コナから聞いたのよ今日は、いると」



ユウタには会った?とにユウタの母であるエレナが問う

は先程の出来事を思い出し顔を少し歪めながらえぇと頷く



「……また迷惑かけたのね」

「…はい、それとドレスが二着そちらに届くのでよろしくお願いしますわ当主様

、他の皆は知らないかもしれないけど貴女は知ってるでしょ?あくまでワタシは代理当主よ」



クスクスと二人が笑えばそこは異様な空気に変わり誰も近づかなくなった

は本棚に有った分厚い本を取り出しぺらぺらと流し読みを始めた

相変わらず本が好きなのねとエレナが問えばはそれぐらいしかやることがないのと言いパタンと本を閉じた



「……あのね、いくらなんでも『これを飲ませば一発!闇の魔法薬学』は読むもんじゃないわよ」

「良いでしょ、面白いんだから」



ニコリと笑えばエレナは仕方ないわね、と答え話を切り替えた



「二着ってことは夏と冬両方とも来てくれるのよね?」



何にとは聞けない、きっとパーティーのことだろうから

二着になったのは不可抗力なんだけど



「何時出来るか聞いてないわ」

「特急と言えば2、3日で出来るわよ………来てくれるのね」



えぇとは頷いた

いや頷くしかなかった

日にちは一周間後だから、それまでに手紙を寄越すわとに伝えエレナは出口に向かった

は会計を済まし、懐中時計で時間を確認しを連れてこの店を出て行った



──梟必要よね…

───あら?でも動物は一匹まででしょ?

──飛ばせばばれないし、ダンブルドア以外危険性はないわ

──―そうなの?

──えぇ



さて、またはいるか…

は先程の店──マダムマルキンの洋服店に入って行った



「いらっしゃい、制服かい?……ちょっと座って待っててください」



と杖を振って奥から椅子を一個運んできた

がその椅子に座るのをみて店員はニコッと笑い奥に入って行った



───……首輪

「何?」



店に誰もいないことを確認しをみる



───首輪必要でしょ

「あぁ、後でアクセサリー店行けば良いかな」

───なんでアクセサリー店なのよ

「それはね…貴女に首輪は似合わないから」



と言うか首輪だと私がを繋いでるみたいで嫌なのよ

と呟けば奥から先程の店員がが頼んだ制服を持ってきた



「有難うございます………後先程頼んだドレスですけど急ぎでお願いできますか?」



クスリと微笑めばその店員はポッと顔を赤く染めてはいっ!と返事をした


───馬鹿馬鹿しいわ、だから男は嫌いなのよ


に向けて言えばはそうねと呟き目を細めた



「また来てください」

「………えぇ」



では、と出口で微笑めばまた頬を赤く染めた

空を見上げれば太陽は真上を少し過ぎた所に有った



───お腹減ったわ

──そうね、一度戻ろうか。コナがお昼を用意してくれてるでしょう



私もお腹すいたしとニコリと笑い漏れ鍋に入るために杖を取り出し煉瓦を叩く



「…あ、お帰りなさいお嬢さん」

「………えぇ、ただいま」



クスリと微笑めば、コナは少し驚いた顔をしていつもの席で待っていてくださいとに微笑み返してきた



「お嬢さんもそんな笑い方するんですね………」



コナは少し悲しそうに笑い、の前にトンッと音をたててコナの手作りの賄いを置いた



「やはり血は争えないみたいですね…貴女の母であるローラ様もそんな笑い方をよくしてましたよ」



本当にローラの小さい頃にそっくりですね……コナは続けたが、は聞こえなかった

いや、聞いていなかった

とても、絶望的だったから

自分が大っ嫌いなあの母親に笑い方が似てるなんて………

ドンッ!!


───


気づけばは席を立ち手を机にたたき付けていた

その音はこのパブ中に響き渡りガヤガヤと五月蝿かった人の声は一瞬にして静まり返った



「いい加減にてくださる?私の前でお母様の話をしないでちょうだい!!」



キッとを抱えコナを睨めばコナは少し青ざめ焦った顔をした



「…申し訳ございませんお嬢様」



の血を持つものならばを名乗る紅い目を持つものを怒らせてはならぬ

小さい頃、自分の父方の祖父に散々聞かされた話……昔はどうしてかと思ったが、今ならわかる

の周りの空気だけが違う

威圧感に似ているのだろう………

とにかく怖い。怖イ。コワイ。



「………ひぃっ!ば、化け物!!」



客がを恐れ化け物と叫んだ



「──ッ!!」



は急に昔の記憶を思い出した

そう、それは一人で暮らすと決めた日の少し前の日のこと

使用人全員に目の前で化け物と叫ばれ杖を向けられた日のことを………



ッ!!」



誰かに呼ばれた気がした

でも、きっと幻聴ね…だって私のことをと呼んでくれる人は誰もいないもの

は先程買った杖を取り出し先程化け物と言った客に杖を向けたが……



「エクスペリアームズ………やめなさい」

「なんで、邪魔するの?」



邪魔なんかしないでよ!

私はコイツを裁かなくちゃ…私を化け物と言った人間を…………

バチンッ!

頬を叩く音と痛みが来たのはほぼ同時だった



ッ!今何をしようとした」

「…………叔父様なんでここに」

「良いから、質問に答えなさい」



相変わらずこの店の中はと叔父のアースのせいで静まり返ったまんま

はアースの瞳をみてブルリと肩を震わせた

はその瞳が凄く真っ直ぐで怖かった…



「…ぁ……わかんない………ただ、昔の記憶が…」



は相変わらずの足元でにゃ〜と鳴く



「『化け物』か………大変申し訳ございません、この娘は一族で少し問題がありまして不安定なんですよ」



嘘は言ってない勿論本当のことも言ってないが



「あぁそうかい、じゃあ父親のアンタが何とかしなくちゃダメじゃないか」



さっき、に対し化け物と叫んだ客がアースに野次をとばす



「待ちなさい!……一体何があったというの?」

「コイツがっ!」

「このわたしがお話します…全てはわたしがお嬢さんを怒らせたのが原因ですので」







☆あとがき☆
叔父様が私の父なんて
………叔父様が可哀想よ
混血の彼は彼女の存在を否定した…