セレナを引っ張って奥に来た
朝までは静かだったそこは今や人でいっぱいだった
「ねぇ、セレナ」
「なに?」
「セレナは何処の寮に入りたいの?」
正直言って何処の寮に入ってもいいと思っている
しかし、の場合はもう既にスリザリンに入ると言うことは決定事項だ
もう誰にも止められない
血筋は変えることなど出来ないから…
それに自身スリザリンが似合うと思ってる
それに対しセレナはうーんと考える動作をしそのまま…止まった
「…わからない」
決めるのはわたしじゃないから
わたしが望む必要はないの
少し悲しそうな顔をする彼女が少し羨ましかった
悲しいという感情をいとも簡単に出せるなんで…
「…ねぇ?ヒーローとアンチヒーローってどう違うか知ってる?」
よく小説とかであるでしょ?
主人公の立場が同じで違うこと
片方は世界の英雄として称えられるけど
もう片方は数人の英雄として称えられる
こっちは下手したら悪人として捕らえられる
「“悪”の倒しかた?」
「それもあるけど…アンチヒーローは別方向から見たらやっぱり悪なのよ」
「え…」
「例えば…一つの世界の殆どを占めるA国があったとしましょう?」
その国は元々小さい国でしたが戦争等で自分の領土を広め今や世界の3分の1はその国になってしまいました
色んな国がA国の植民地となり元々の国の名前を取り上げられ違う名前で呼ばれます
そんなとき一つの反逆組織Zが名乗りをあげます
彼等は元々自分の国であるBを取り戻したいのです
この時、B国から見れば反逆組織を作り上げた人はヒーローになるけど、A国からみればそれは自分達の生活を脅かす“悪”でしかない
「ほら?視点を変えてしまえばヒーローと呼ばれた人は悪になる」
「本当だ…でもヒーローはヒーローなの?」
視点を悪側に変えてしまえば彼は悪になるんじゃないの?
とセレナは首を傾げる
その質問には静かに笑った
「もう一つの違いは…ヒーローの悪役は彼等を悪役なんて思ってない。自分達が悪役だと自覚してるから」
してない場合もあるけど大抵は自覚してる
そういう書き方をしてないだけで
「だから、悪役からみてもヒーローはヒーローなんだ!」
納得をしたようで目をキラキラさせてを見上げる
の方が少しだけ背が高いようだ
その感動のような表情にはクスッと笑みを零す
「あとは自分の罪を自覚していたり、ね」
よく考えてみるとヒーローとアンチヒーローは同じなくせに違うのよ
フッともう一度笑みを零せばセレナも笑みを零す
顔をみてればすごく勉強になった!と嬉しそうにしていた
「“正義”を語るのは“光”の人間ではなく“悪”を統べる“闇”」
「え?」
「…正義。その言葉を呟くだけで全ての行動が正当化される」
人殺しだって同じよ
悪を殺したとて正義を掲げてしまえば英雄として迎えられる
「人間達は最悪な存在なのよ」
「確かに…わたしと同じ寮がいい!」
「さっきは解らないって言ってたのに…」
「だっての話とっても面白いんだもん!!」
「よかったな」
突然聞こえてきた声にさっと振り返る
そこにいたのは一人の女の子の手を握ったユウタだった
ユウタの後ろにいる女の子は茶色のウエーブがかかっている胸上ぐらいの髪を持ちライトイエローの瞳を持った可愛らしい少女だった
例の婚約者だろうか?
「…挨拶は終わったの?」
「もうすぐ始まるから切り上げた」
「そう…ところで紹介してくれないの?」
「あ!わりぃ…マリア・コールドって言って俺の婚約者」
「初めまして・よ。って呼んで」
「初めまして、ユウタから話は聞いてます。こっちもマリアって呼んで」
にこりと微笑んで手を出す彼女を見てやはり四家と呼ばれるだけある
彼女は皆が知らないことを知っている──
コールド家といえば、ロウェナ・レイブンクローの子孫である
隣りにいるセレナをみれば首を傾げていた
あぁ、この子は…知らないのか
「この子はセレナ・セレス。セレナ、ユウタは知ってると思うから省くけど、マリア・コールドは四家の人間よ。私は会うの初めてだけど」
「え?四家?…あの創設者の血族の?」
えぇ…とが頷けばセレナは目を丸くする
こんな近くにいるなんて不思議と思っているのがよく伝わってくる
もしかして…セレナは私のことも知らない?
そんな疑問がよぎったが流石に知っているだろうと、思考を切った
しかし、その後ユウタが発した一言でセレナが驚くのはまだ知らない

☆あとがき☆
コードギアスをもじってみたのはいいが、うまくいかなかった…
これ、明らかスランプ…